GoProにモバイルバッテリーを接続して、充電しながら長時間撮影する方法
GoProのバッテリー持続時間は、1~2時間程度です。
オプションで追加バッテリーを購入する方法もありますが、それでもバッテリーの持ち時間が「+2時間」追加されるだけです。
バッテリーが切れるたびに、わざわざサイドカバーを開けて取り換えるのも面倒ですし、何より純正品は値段が高すぎます。
そこでオススメしたいのが、『モバイルバッテリーを使用する方法』です。
GoPro本体にモバイルバッテリーを直接つなぐことで、低コストで10時間以上の長時間撮影が可能になります。
GoProを長時間使用する為には、以下の3つが必要になります。
モバイルバッテリーの選び方
現在、私がGoPro MAX用として使っているモバイルバッテリーは、Ankerの『PowerCore II 6700』です。
Ankerは、モバイルバッテリーのシェア率No.1で、信頼性の高さで人気のメーカーです。
- 『1A~2A / 5V』の充電に対応したモバイルバッテリーを選ぶ
- 持ち時間は『8時間』以上!(6700mAモバイルバッテリーを繋いだ場合)
- 大容量モバイルバッテリーを選ぶ際は『急速充電機能』に注意!
- 充電(給電)しながら撮影しても、GoProは大丈夫なのか?
- 内蔵バッテリーを抜いても、モバイルバッテリーだけで撮影可能
『1A~2A / 5V』の充電に対応したモバイルバッテリーを選ぶ
GoProの種類によって使用できるモバイルバッテリーは違います。
まずは、手持ちのGoProが「どのような電流・電圧で充電されているか?」確認しましょう。
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1A~2A / 5V |
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1A / 5V |
例えば、GoPro MAXの場合、充電するときの電圧・電流は『1A~2A / 5V』です。
モバイルバッテリーを選ぶ際は、この規格に合った規格のものを必要があります。
電圧・電流が小さすぎるモバイルバッテリーでは、GoProに電気を送ることができません。
逆に、電圧・電流が大きすぎると、GoProが破損する原因になります。
【例】GoPro MAXの場合
私がGoPro MAXに使用しているモバイルバッテリー『Anker PowerCore II 6700』の仕様は、
『出力:5V = 2A』
となっています。
これなら、GoPro MAXの規格にピッタリです。
もちろん、GoPro MAX以外のGoProでも、充電規格が『1A~2A / 5V』なら、同じように使えますよ。
持ち時間は『8時間』以上!(6700mAモバイルバッテリーを繋いだ場合)
例えば、GoPro MAXの場合だと、購入時に付いてくる標準バッテリーの容量は『1,600mAh』となっています。
対してモバイルバッテリー(Anker PowerCore II 6700)の容量は、『6,700mA』
容量は『約4.2倍』です。
1,600mAhの標準バッテリーを用い、1080P/60fpsの画質で撮影を行ったとすると、撮影可能の目安は『約115分』
これを元に計算を行うと、
115 ÷ 1600 × 6700 = 482(分)
結果、モバイルバッテリーの容量『6700mA』では、約482分(約8時間)撮影可能という計算に。
よって、本体バッテリー(約2時間)+ モバイルバッテリー(約8時間)合わせれば、全部で10時間くらいの撮影が可能になります。
大容量モバイルバッテリーを選ぶ際は『急速充電機能』に注意!
「10時間では足りない」「もっと撮影時間を長くしたい」という場合、もっと容量の大きなバッテリーが必要です。
ただし、一つ不安があります。
それは、容量の大きなモバイルバッテリーの多くに『急速充電』機能が付いていること。
急速充電は、本来の規格よりも大きな電流を流して充電を早める仕組みです。
基本的には、端末に合わせて流す電気の量を自動で検知しますが、問題は短時間のうちにできるだけ多くの電気を流そうとする事。
もし、GoProの規格『2A』を超える電流がバッテリーに流れると、想定している以上にGoProの内部温度が高くなってしまい、突然、GoProがダウンしてしまう可能性があります。
また、GoProに使用されているバッテリーは、熱に弱いリチウムイオンバッテリーです。
リチウムイオンバッテリーは大きな熱を帯びると、ダメージを受けて、寿命が短くなってしまう恐れもあります。
よって安全上は、大容量モバイルバッテリーを選ぶよりも、『Anker PowerCore II 6700』を2個持つ方が良いかもしれません。
充電(給電)しながら撮影しても、GoProは大丈夫なのか?
給電しながらの撮影は、GoPro公式サイトでも”可能”と書かれています。
カメラの接続機能としては給電しながら撮影できますが、この撮影方法はカメラのプロセッサーやセンサーなどに負担がかかるため、本体バッテリーのみを使って撮影した場合と比較するとカメラの温度が上がります。温度が上がりすぎると、カメラのオーバーヒート防止機能により、撮影が停止されたり、電源がオフされることがあります。撮影停止やオフになるまでの時間は撮影方法、温度環境によって異なります。
ただし、「給電しながらの撮影は温度が高くなりやすいから、温度が高くなりすぎると撮影が停止する機能が付いている」との事。
※給電と充電の違い
- 充電 ・・・ モバイルバッテリーから標準バッテリーに電気をためる。
- 給電 ・・・ モバイルバッテリーからGoPro本体に直接電気を送る。
GoProにモバイルバッテリーを繋ぐ方法は、正確には「給電」です。
便宜上、この記事では「充電」という言葉を使いました。
内蔵バッテリーを抜いても、モバイルバッテリーだけで撮影可能
実は、GoPro本体からバッテリーを抜いた状態でも、モバイルバッテリーを繋いでさえいれば、撮影を行うことができます。
バッテリーを抜いた状態は、本体内に熱がこもりにくいので、バッテリーがダメージを受けなくなるし、GoProが熱で動作停止するの可能性も防ぐことができます。
もし、気温の高い場所や日光が強くあたる場所で長時間の撮影を行う場合は、本体からバッテリーを抜いておきましょう。
本体バッテリーを抜いて、モバイルバッテリーだけで接続した場合、液晶画面には「電池なし」と表示されます。
microSDカードの選び方
長時間、撮影データを録画するための大容量記録メディアも必要です。
現在、私がGoPro MAX用として使っているmicroSDカードは、Samsungの『Evo Plus 256GB』です。
GoProが対応しているSDカードの最大容量
GoProの種類によって使用できる記録メディアが違います。
まずは、お手持ちのGoProに対応するSDカードを確認して下さい。
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microSD 256GB |
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microSD 128GB |
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microSD 64GB |
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microSD 32GB |
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SD(SDHC) 32GB |
撮影できる時間の目安
SDカードの容量だけでなく、撮影モード・GoProの種類によっても撮影できる時間は変わりますが、だいたいの目安は以下の通りです。
- 64GB ・・・ 約2時間
- 128GB ・・・ 約4時間
- 256GB ・・・ 約8時間
値段が高いSDカードと安いSDカードは何が違うのか?
例えば、下記2つのGoPro MAX対応microSDカードを比べてみると、同じ128GBの容量なのに、値段差は4倍もあります。
- Lexar Professional 1800x(128GB) ・・・ 約12,000円
- Samsung EVO Plus(128GB) ・・・ 約3,000円
ここまで値段が大きく違う理由は、2つあります。
です。
データ転送速度が早いから、値段が高い
SDカードの値段に最も影響しているのが、データ転送速度です。
データ転送速度が早ければ早いほど、GoProで撮影した瞬間のデータをスムーズにSDカードへ保存します。
もし、このデータ転送速度が録画に必要な基準を満たしていない場合、動画の中でコマ落ちしたり、止まったりと、撮影トラブルの原因になります。
さきほどのSDカードを比べてみると、どちらも高画質の動画撮影に適した『uhs』という規格に対応しています。
- Samsung EVO Plus ・・・uhs-i / 約3,000円
- Lexar 1800x ・・・ uhs-ii / 約12,000円
ところが、同じ規格でも品質が違います。
「uhs-i」と「uhs-ii」の違いは以下の通り。
- uhs-i ・・・ 104MB/秒
- uhs-ii ・・・312MB/秒
つまり、値段に比例してデータ転送速度も速くなるという事です。
「uhs-ii」規格に対応したSDカードとなると、値段は高いですが、録画トラブルのリスクも減るし、パソコンへの読み込みスピードも速くなるので、値段相当の価値は十分あります。
ただ、一般的には値段が安い「uhs-i」の性能で十分です。
信頼性(記録の正確さ・寿命)が高いから、値段も高い
同じ容量・同じ転送スピードのSDカードであっても、値段差がある理由は『信頼性』の違いです。
SDカードにおける信頼性とは、
- 撮影データを正確に記録できているか?
- 短期間で破損しないか?
です。
特に信頼性の高いSDカードは、撮り直しができないような重要な撮影で重宝されます。
ちなみに、GoPro公式で紹介されているmicroSDカードは、どれも信頼性が高く、動画撮影に適したスペックのものです。
世の中には、他にも様々なメーカーのSDカードがありますが、ノーブランドの海外製SDカードの中には、この『信頼性』が低いものが多いです。
- GoProがSDカードを認識できない
- 記載してある容量がウソ(128GBと書いてあるのに実際の容量は32GB)
- 撮影データが書き込めない(撮影中は正常なのに、撮影後に確認するとデータが残っていない)
などなど、撮影現場でこのようなトラブルが起きたら大変です。
SDカード選びには十分気を付けましょう。
充電ケーブルがジャマにならないサイドカバー
GoPro MAXの場合、充電端子の部分にカバーが付いています。
普段はこのカバーを開けて充電ケーブルを挿すのですが、撮影中はカバーが邪魔になります。
そこで使用するのが、ulanziのバッテリーカバー『GM-2』です。
GM-2の製造元「ulanzi」は純正メーカーではありませんが、GoPro関連のアクセサリーにおいて非常に高い評価を得ているメーカーです。
GM-2の充電端子の部分には穴が空いているので、サイドカバーを空けずにモバイルバッテリーからの充電ケーブルを挿すことができます。
防水性はなくなりますが、通常、充電するときにもわざわざカバーを開けずに済むので非常に便利です。
純正カバーの取り外し&バッテリーカバーの取り付け方
純正カバーもGM-2も、ジョイント部分がUの字になっており、外側に少し強めに力を入れるだけで簡単に外すことができます。
カバーを取り付ける際は、あらかじめ、裏側から指で上方向にスライドさせて、ジョイント部分がカバーからはみ出ている状態にしておいてください。
あとは、外したときと同じように、外側に倒した状態からはめ込むだけです。